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タイヤの寿命
『タイヤは何年くらい使えますか?』
このような質問をお受けする事があるのですが、タイヤの使用期間は様々な要素が絡む為、一概に「何年」と答える事は難しく、日常点検により外観で判断するものです。
ただし、ある程度の目安を挙げろと言われれば1万キロ~7万キロと答える事もあります。
タイヤの銘柄で考えるならば、例えばブリヂストンのエコピアシリーズなどは、耐磨耗性に優れていますので、タイヤに優しい乗り方をすればかなり長持ちします。
逆にハイグリップスポーツタイヤであるポテンザでサーキットを走ったり、急発進、急ブレーキ、急旋回を繰返していたら1万~2万キロで寿命がくると思います。
因みにプレミアムタイヤのレグノは死角がありませんので、耐摩耗性も抜群で寿命が長いタイヤです。
ハイグリップ=寿命が短いと決まっている訳ではありませんが、ハイグリップで低価格であるならばほぼそのタイヤは寿命が短いと考えて良いでしょう。
寿命の長いタイヤを望むのであれば、耐磨耗性という項目を良く見て下さい。
例えば、エコピアシリーズで言えばEX20系が耐磨耗性に優れています。
ECOPIA | EX20 | EX20 RV | EX20 C | EX20 C TYPE H |
---|---|---|---|---|
発売日 | 2014.03 | 2014.03 | 2014.03 | 2014.07 |
推奨車 | セダン・クーペ | ミニバン | 軽自動車・コンパクトカー | ハイト系・軽自動車 |
燃費性能 | 8.5 | 8.5 | 8.5 | 8.5 |
耐摩耗性 | 10 | 10 | 10 | 10 |
直進安定性 | 8 | 8 | 8 | 8 |
ドライグリップ | 6 | 6 | 6 | 6 |
ウェットグリップ | 8.5 | 8.5 | 8.5 | 8.5 |
静粛性 | 7 | 7 | 7 | 7 |
乗り心地 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 |
スペックはブリヂストンタイヤ館より引用 |
このシリーズは耐摩耗性も高く、その他の直進性・グリップ・ウエットグリップ・燃費・静粛性・乗り心地など、エコタイヤとしては最強のバランスを備えています。
街乗りやお買い物の足としてしか使わないので、そこまでの性能は必要ないと考えるのであれば、ネクストリーがおすすめです。
ブランド | NEXTRY | ECOPIA | ||
---|---|---|---|---|
アイテム | NEXTRY | EP001S | PZ-X | EX20 |
推奨車 | オールマイティ | オールマイティ | セダン・クーペ | セダン・クーペ |
燃費性能 | 8 | 10 | 10 | 8.5 |
耐摩耗性 | 7.5 | 7.5 | 9 | 10 |
直進安定性 | 6 | 8 | 10 | 8 |
ドライグリップ | 4.5 | 6 | 6 | 6 |
ウェットグリップ | 5 | 9 | 6.5 | 8.5 |
静粛性 | 5.5 | 6 | 6.5 | 7 |
乗り心地 | 7.5 | 7.5 | 8 | 7.5 |
スペックはタイヤ館より引用 |
エコピアの性能を一回り小さくして価格を安くしたタイヤですが、街乗りなら充分過ぎるほどの性能です。
耐久磨耗性も燃費性能も比較的高いので、このグレードのタイヤでは最も信頼度が高く、しかもお財布に優しいタイヤと言えばネクストリーです。
タイヤの寿命の見分け方は以下で説明します。
日常点検でのタイヤのチェックポイント
タイヤの溝の深さを見る
タイヤの側面に△のマークがついているのをご存知でしょうか?
その延長線上の溝の中に小さな出っ張りがありますが、これがタイヤの溝の深さの限界を知る「スリップサイン」と言います。
新品タイヤの溝は約8ミリありますが、「スリップサイン」は1.8ミリの高さになっており、溝が無くなって「スリップサイン」と周りの設置面が同じ高さになったらタイヤ交換の時期です。
というよりも、同じ高さになる前に交換しなければ危険ですし、「整備不良」という法令違反になり、もちろん車検も通りません。
なぜタイヤの溝がなくなると危険なのか?
タイヤの溝は雨の際にタイヤが水の上で浮いた状態にならないように、水を排出して路面との設置面積を確保する為に刻まれています。
ドライ状態でのグリップは溝が無い方が有利です。
その為、F1などのモータースポーツではドライ路面を走行する事を前提にした時には溝が無い「スリックタイヤ」が使われていますよね。
しかしこのような溝の無いタイヤで水溜りの上を走行するとどうなるでしょうか?
車は水の上を滑るように進み、ハンドルを切っても曲がらない、ブレーキを踏んでも止まらないという状況に陥ります。
自動車教習所では必ず教えますが、これを「ハイドロプレーンニング現象」と呼びます。
ハイドロプレーンというのは水上を滑走する乗り物ですが、「hydro」とは水の~「plane」は飛行機などの滑空する乗り物を意味しています。
実際のハイドロプレーンというのは、推進機だけを水中にもぐらせて船体は水面を高速で滑走させる乗り物です。
因みに4輪バギーでも高速で水上に突入する事で、一定距離なら水面を滑走する事が可能です。
意図的にハイドロプレーニング現象を起こした時はまだ対処が可能ですが、予期せぬ発生は命に関わります。
若かりし頃の管理人のワイフも、溝の無い車に乗っていてこの「ハイドロプレーニング現象」を発生させてしまった事があります。
幸い体に大きな怪我はありませんでしたが、車は路肩の電柱に激突して敢え無く廃車になりました。
当たり所が悪かったら命に関わっていた事故です。
タイヤの溝は何万キロもつの?
タイヤの走行可能な距離を決めるのは、ゴムの質とドライバーの乗り方です。
ゴムの質によって5万キロもつタイヤもあれば、2万キロしか持もたないタイヤもあります。
更に急発進、急ブレーキや、コーナリング時に減速しないような走り方をしているとタイヤの寿命を極端に縮めます。
タイヤはその身を削りながらコンパウンドを吐き出す事で、路面とのグリップを確保していますので、ブレーキを掛けている時はかなり摩擦でタイヤが磨り減っている状態です。
窓を全開にして急ブレーキを掛けてみると、タイヤと路面の設置面から大きな音が発生しているのが実感出来ますよ。
さて、『タイヤの溝は何万キロ持つのか?』という問いかけの答えですが、静かに乗れば5万キロもつタイヤも半分しかもたない事もありますので、『乗り方やタイヤの銘柄次第で1万キロ~7万キロになる』という感じになります。
これ以外にも車庫入れの際に「据え切り」(車が止まった常態でハンドルを切り返す事)を繰り返すとタイヤが削れます。
「据え切り」も大きくタイヤの寿命を激しく縮めますので気をつけましょう。
タイヤのひび割れを見る
溝が残っていても経年劣化によりタイヤのゴムが劣化して硬くなってしまう事があります。
この状態では本来身を削って路面との摩擦係数を上げる事でグリップ力を発揮する、タイヤ本来の機能が失われてしまいます。
電車の硬い金属同士をこすり合わせた時と、柔らかいゴム同士をこすり合わせた時にどちらが抵抗が大きいかをイメージして頂くと、タイヤの軟らかさがグリップに与える影響がどれだけ大きいかお分かり頂けると思います。
こちらもタイヤの銘柄や保管方法、駐車場の環境などによって一概には言えませんが、一般的には5~10年が経年劣化による寿命と言われています。(一部アジア産のスタッドレスタイヤについては3年程度でゴムが硬化してしまうものもあります)
タイヤの変形を見る
タイヤの中には強度を維持する為のワイヤーが入っていますが、このワイヤーが切れることがあります。
これを「ピンチカット」と呼びますが、タイヤの側面が部分的に盛り上がっていたり、たわんでいる部分を発見した場合、いつバーストしてもおかしくない状態ですので、すぐにタイヤを交換しましょう。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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