こんにちは!ドライブレコーダー専門家で開発にも携わっているLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
iRecoでは、フロント4K 360°+インナーFHD+リアFHDという構成を採用しています。
企画初期段階で最も時間をかけて検討し、最初に決めた重要ポイントが、VANTRUEのN5Sのような「リアガラス設置の前方カメラの4カメラ構成を採用しない」ことでした。
近年は、リアガラスに前方カメラを設置する3~4カメラ構成も増えています。
しかし、事故時の証拠能力という観点では最適とは言えない場面があると判断しています。
その理由を、実際の事故シーンを想定して解説します。
優先道路へ進入する際に起こりやすいリスク
例えば、次のような場面を想像してください。
- 優先道路へ進入しようとする
- 左右から車が接近してくる
- 相手がウィンカーを出して減速した
- 「譲ってくれた」と判断して発進
しかし実際は、ウィンカーの戻し忘れだったというケースです。
この場合、接触事故に発展すると、自車側の過失が大きくなる可能性があります。
ただし――
もし、
- 相手のウィンカー点灯
- 減速の状況
- 進路変更の意図
が明確に映像で残っていれば、過失割合が変わる可能性もあります。
- リアガラス前方カメラの弱点
- リアガラス設置の前方カメラでは、
- 左右から来る車のウィンカー
- 側方の動き
が画角に入りにくいケースが多くなります。
結果として、「重要な証拠が映らない」可能性が高くなるのです。
例えば以下の交差点でのiRecoと4カメラのN5Sの場合の比較ですが、N5Sは狭角のフロントの前方横の視野角を、リアガラスに前向きに取り付けたインナーカメラで補完する構造です。
しかしながら、一時停止の停止線から少しずつ前に出ている状態では、左右の優先道路を走る車のウィンカーの状況が捉えにくいタイミングがあります。
フロント360°のiRecoでは比較的奥まで映っている左右の車線が、N5Sではごく至近距離までしか映っていないことがお分かりいただけるかと思います。
見通しの悪い一時停止交差点でのリスク
もうひとつ重要なのが、見通しの悪い一時停止交差点です。
双方が一時停止となる交差点では、
- 相手が止まらずに進入
- そのまま衝突
という事故が少なくありません。
事故の瞬間そのものは記録できても、問題になるのはその前段階です。
「止まっていなかった証拠」が映らない
リアガラス位置からの撮影では、
- 交差点手前の減速
- 一時停止の有無
が画角に入りにくくなります。
その結果、
- 「相手が止まっていなかった事実」
を映像で証明できないケースが発生します。
これは、事故後の交渉において大きな弱点になります。
以下の交差点でのiRecoと4カメラのN5Sの場合の比較ですが、
iRecoでは右側の道路のかなり奥まで映っていますが、N5Sではその道路の存在すら認識できていません。
最後に:ぶっちゃけ、これが本音です
ここまで「証拠能力」という観点で理由を説明してきましたが、最後に本音を言うと――
ぶっちゃけ、自分がそういう目に遭いたくないから。
そして、自分が使うなら迷わず360°タイプを選ぶと思ったから。
ドラレコって「録れてる」だけじゃ意味がなくて、事故のあとに“使える証拠として残っているか”がすべてなんですよね。
だからiRecoは、フロントに360°を置く構成にしました。
理屈はいろいろあるけど、根っこは結局そこです。


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