こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
北海道はクルマ好きにとってまさに“楽園”です。広大な自然、信号の少ないワインディング、そして地元グルメの数々。
私は2025年6月に道東〜道北エリアを実際に走ってきましたが、その体験をもとに「本当に走って良かった」と心から思えたおすすめドライブコースをご紹介します。

苫小牧から釧路へ|道東らしい広大さを感じる高速&ローカル道
本州からフェリーで北海道・苫小牧に上陸し、まず目指したのは太平洋沿岸の街・釧路です。
道東自動車道を使えば効率よく距離を稼ぐことができますが、交通量は少なく、一定のリズムで走るには最適な道でした。
道東らしい大きな空と緩やかな地形が続くこのエリアは、まさに「走ること自体が目的」になるルートです。
休憩ポイント:占冠PA、道の駅阿寒丹頂の里。
釧路駅周辺の昼の景色とグルメ
釧路駅を中心とする市街地は、昼間の顔として穏やかな漁師町の雰囲気が漂っています。
駅近くにある飲食店では、新鮮な海鮮定食や炉端焼きが楽しめるお店が多く、地元客と旅行者が入り交じる温かい空間が特徴です。
徒歩圏内には市場や商店街もあり、独特の潮風とともに釧路ならではのローカル感を味わえます。
また、駅周りを散策すれば、川沿いの風景や港町の落ち着いた風情にも出会え、短時間でも十分に“釧路らしさ”を感じられるエリアです。
釧路駅周辺の夜の雰囲気とおすすめスポット
夜になると、釧路駅周辺は静かな灯りに包まれ、しっとりとした大人の夜が楽しめる町に変わります。
地元のバーや日本酒居酒屋、落ち着いた雰囲気のワインバーが点在し、大人がゆったりと杯を傾けるのにふさわしい環境です 。
特にバルやバーでは、炉端焼きとともに日本酒を味わえる店もあり、夜景や川の音を聴きながら、旅の一日の締めくくりに最適です。
活気ある昼間とは対照的に、夜はしっとりとした釧路の顔が見られます。
昼も夜もそれぞれ異なる顔を見せる釧路駅周辺。ツーリングの合間に立ち寄り、海鮮ランチを楽しむのも良し、夜の酒場でひと息つくのも良し——そんな多様な楽しみ方ができるエリアです。
【炉端焼きの名店「旬鮮ろばた もりや」】
知床半島を縦断|野生と絶景が共存するダイナミックな道
釧路から北上して知床半島へと向かう際は、国道391号線を経由しました。
このルートは、釧路湿原の広大な景色を間近に感じながら走ることができ、右手に広がる広大な湿原と、点在する湖が織りなす風景が印象的です。
特に、塘路湖やシラルトロ湖の湖面に映る空や山々は、時間帯によって表情を変え、何度も立ち止まりたくなる美しさがありました。
朝霧の中に沈む湿原や、湖畔に佇む木々のシルエットが織りなす静寂な空気感は、北海道らしい自然美を肌で感じられるポイントです。
釧路湿原から北上して知床半島へ
そのまま北上して羅臼に入ると、まず立ち寄ったのが羅臼国後展望塔です。
ここでは双眼鏡を使って国後島を望むことができ、天気が良ければその全景がはっきりと見える貴重な展望スポットです。
館内には自然や地形、歴史に関する展示もあり、知床半島が持つ多面的な魅力を学ぶことができました。
その後、ウトロ方面へ向かい、知床横断道路(国道334号線)を走行。
この道は、知床半島の東西を結ぶ唯一のルートであり、標高738mの知床峠を越えることによって、羅臼側からウトロ側へと抜けていきます。
北海道でも屈指のワインディングロードで、道中にある知床峠展望台は標高738mに位置し、晴れていれば羅臼岳やオホーツク海、さらには国後島まで見渡せる絶景ポイントです。
峠道を抜けるたびに雲の流れや気温が変化し、まさに自然と一体になれる感覚を味わえます。
知床峠に立ち寄った後は知床五湖へ。
高架木道を歩くと、目の前に原生林と五つの湖が現れ、静かな水面には知床連山が映り込んでいました。
観光客の姿は多かったものの、歩を進めるにつれ周囲の自然の迫力に圧倒される場面も多く、知床の手つかずの大自然に包まれるような体験ができました。
最後に向かった「天に続く道」は、全長約28kmにも及ぶ直線道路で、まるで空へ向かって走っているような錯覚を覚える絶景ルートです。
夕方にはちょうど道の先に夕陽が沈み、まさに“旅のクライマックス”とも言える光景に出会うことができました。
- ビュースポット:知床峠展望台、知床五湖、天に続く道(直線の絶景道)
- 観光情報:道の駅知床・らうすは週末に混雑しやすく、昼食は空席待ちになる事も。知床五湖では観光客が多く駐車場待ちの可能性もあるため、早めの行動をおすすめします。
阿寒湖〜摩周湖〜屈斜路湖|霧と光が演出する幻想的な湖めぐり
内陸に戻り、阿寒湖・摩周湖・屈斜路湖を巡るルートは、静謐な雰囲気が好きなドライバーにおすすめです。
今回は、ハイランド小清水725からスタートし、屈斜路湖、摩周湖、阿寒湖へと反時計回りに巡りました。
ハイランド小清水:屈斜路湖を眼下に見下ろせる圧巻の展望台。視界が広く、湖と周囲の山並みが一望でき、まるで空に浮かぶような気分が味わえました。
屈斜路湖砂湯:湖畔に下りて足湯が楽しめるスポット。砂地から湧き出る温泉がユニークで、湖の穏やかな水面がリラックスした時間を演出します。
美幌峠:展望台からは屈斜路湖を正面に見下ろせ、雄大なパノラマビューが広がります。風が強い日も多いですが、それもまたダイナミックな景色を引き立ててくれます。
摩周湖第3展望台:晴天時には“摩周ブルー”と呼ばれる神秘的な青が湖面に浮かび、周囲を囲む断崖と相まって圧倒的な存在感を放ちます。
道の駅 摩周温泉:ドライブ途中の休憩に最適で、足湯も楽しめます。立ち寄った日は平日だった為か比較的空いており、のんびりとした雰囲気でした。
阿寒湖:湖畔では「ぼっけ」までの遊歩道を歩き、噴き出す蒸気を観察。
湖面は滑らかで、遊覧船が静かに波を立てながら進んでいきます。
帰路に寄った阿寒湖畔ビジターセンターでは、巨大なヒグマのはく製が出迎えてくれ、北海道の自然の力強さを再確認しました。注意が必要です。
北見〜遠軽〜旭川|小さな町を繋ぎながら走る地元感満点のルート
北見を出てオホーツクの内陸へ向かいました。道の駅を経由しながら走るこの区間は、どこか懐かしさの残る地方道の風景が続き、山間部ではカーブとアップダウンが繰り返されます。
特に岩尾内ダム周辺は交通量も少なく、湖面を背景に静かなひとときを過ごすことができました。
春光台公園:立ち寄った際、風にあおられて毛虫が車内に4匹も舞い込み、オープンカーならではの自然との触れ合い(?)を体験しました。ドライブ中の思わぬハプニングも旅の一部ですね。
実走して感じた、北海道ドライブの魅力と注意点
ガソリンスタンドは市街地を離れると一気に減るため、給油は早めに行うようにしました。
道東・道北はPA/SAの間隔も長めなので、トイレ休憩のタイミングには計画性が求められます。
天候の変化が激しいエリアが多く、幌の開閉判断は早めに。特に峠道では天気が読みにくいため注意が必要です。
まとめ|走ること自体が目的になる場所、それが北海道
北海道は、目的地以上に「道」が記憶に残る場所です。
どこまでも続く直線、うねる峠道、海と空が交わる水平線。どれをとっても本州ではなかなか体験できないスケールと開放感があります。
オープンカーで走った記憶は、風景だけでなく音、匂い、気温の変化まで鮮やかに思い出されます。
クルマが好きな人、旅を愛する人、そしてただ“走る”ことを楽しみたい人にこそ、北海道の道はきっと特別な意味を持つはずです。

関連記事