WiFi対応4Kコンパクトドラレコ VANTRUE「E1 Pro」の実機レビューと評価

こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。

VANTRUEは中国の最大手ドラレコメーカーで、現在ではハイエンド4カメラモデルの「N5」が人気機種となっていますが、もともとはオリジナリティの強いデザインを採用し続けている、デザイン重視のメーカーでもあります。

最近は360°全天球モデルの「E360」を発売し、マルチカメラの構成が充実していますが、今回はシングルモデルの「E1 Pro」についてサンプルを提供頂きましたのでレビューを行います。

「E1 Pro」のスペックと特徴

事前情報としては、「E1 Pro」は「N4 Pro」の1カメラ版の4Kモデルと聞いていますが、型番としては「Elememt 1」(E1)の後継機となり、デザイン面では「E1」のそれを踏襲しています。

E1 pro
25.02?発売
3840×2160/27.5fps
レンズ視野角 対角158°
microSD最大1TB
WiFi対応
GPSは付属マウント内蔵
偏光フィルターはOP
駐車監視機能
動体検知/自動起動
タイムラプスモード/自動起動
専用ケーブル
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

イメージセンサーは800万画素のSONY IMX678、WiFiにとBluetoothリモコン対応する他、音声操作をサポートしています。

また、従来はOP扱いだった偏光フィルターが付属となっています。

※代わりに付属のリモコンがOP化した模様(音声コマンドがあるので、リモコンは不要な気がする)

セット内容とデザイン

今回はVANTRUEの提供サンプルにて実機テストを行いました。

セット内容は以下の通りとなります。

・ドラレコ筐体
・GPSマウント
・Type Cシガー電源ケーブル
・PC通信用Type Cケーブル
・リモコン
・取扱説明書
・ドラレコステッカー
・両面テープ
・レンチ
・取付部材
・偏光フィルター

カメラ筐体

カメラ筐体のデザインは、コンパクトで掌に軽く収まるサイズ感です。

液晶はドラレコとしては最も小さ目の1.5型

筐体の下側面には3つの操作ボタン

左側面には電源ボタンとmicroSDカードスロット

右側面にはPC通信用のType C端子が装備されています。

付属のマウントにはGPSアンテナが内蔵されています。

電源ケーブル

電源ケーブルはType Cシガープラグタイプとなりますが、

駐車監視の運用には別途専用の常時電源ケーブルが必要です。

VANTRUEドラレコの駐車監視バッテリー上がり対策、11.6/12.0Vの2段階カットオフケーブル
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インターフェイスについて

電源ONから録画開始までの起動時間は11秒程度とドライブレコーダーとしてはやや遅めです。

メニューツリーは従来のVANTRUEドラレコと同系統ですので、使い勝手は悪くありません。

ただし、本機はWiFi対応機種ですので、操作系はWiFiアプリを使った方が良いでしょう。

WiFiアプリについて

WiFiアプリについてはこちらからダウンロードが可能です。

■ VANTRUEアプリ

WiFiアプリを使用する為には、その都度WiFi機能をアクティブにする操作が必要になります。(ボタン操作、または音声コマンド:WiFiを開く/WiFiを閉じる)

WiFiメニューでは本体のメニュー項目が全て網羅されており、使い勝手は非常に良いと感じました。

今回は5GHz帯での接続を行いましたが、WiFiアプリでの動画のストリーミング再生は、カクツキなどは見られず、ストレスなく視聴する事が出来ました。

スマホへの動画のダウンロードも、他社製品と比べると速い方でした。(4K/28fps/5分の動画で2分強)

ダウンロード動画にはこのように地図にGPS情報が反映されます。

音声操作について

また、本機ではこちらの9つの音声操作にも対応しています。

・WiFiを開く:WiFiポート開放
・WiFiを閉じるWiFiポート閉鎖
・写真を撮る:静止画撮影
・ビデオスタート:録画開始
・音声オン:録音開始
・音声オフ:録音中止
・スクリーンオン:ディスプレイON
・スクリーンオフ:ディスプレイOFF
・ビデオをロック:イベント録画

WiFiポートの開放が音声コマンドに追加された事で、この手の製品としては扱いやすくなっています。

車内への取付けについて

今回は初期型のアクアに「Element 1」の取り付けを行いました。

ミラー裏に簡単に隠せますが、なるべくレンズが車の真ん中近くになるように設置したいところです。

一般的ドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。

【保存版】自分で前後2カメラドライブレコーダーを取り付ける方法について解説
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ドライブレコーダーとしての画質について

画質についてはコムテックの「HDR048」と映像を比較しました。

比較ポイントはこちらの通りです。

・録画視野角
・逆光補正能力
・ナンバー認識精度
・夜間の明るさ

なお、夜間映像は専用ビュワーで補正したものをキャプチャーして比較掲載しています。

録画視野角について

「E1 Pro」録画視野角は、ドライブレコーダーとしては標準的な水平110°程度でした。

逆光補正能力について

「E1 Pro」は夜間のヘッドライトが反射したナンバー認識精度を高める為に露出を絞っています(Plate Pixモード)ので、黒潰れが出易いのですが、専用ビュワーを使用する事で潰れた部分を補正可能です。

ナンバー読み取り精度について

「E1 Pro」は4Kの高解像度モデルなので、フルハイビジョンの「ZDR048」と比べるとナンバー認識精度は圧倒的に高くなっています。

夜のヘッドライトが強く反射した状態のナンバープレートの読み取り精度は、Plate Pixモードの恩恵で非常に高いと言う結果です。

夜間の明るさについて

夜間の映像については、露出を絞るPlate Pixモードの影響で暗めですが、VANTRUE VIEWERで補正を掛けると充分に明るくなります。

フレームレートとLED信号の映り方について

「E1 Pro」のフレームレートは28fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。

ドライブレコーダーのLED信号対策のまとめ
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駐車監視について

「E1 Pro」の駐車監視については以下記事にて解説しています。

■「E1 Pro」の駐車監視の仕組みと使い方について解説

VANTRUE「E1 Pro」の駐車監視のおすすめ設定について解説
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PCでの動画の再生について

動画の再生については以下の2つの方法をテストしました。

・専用ビュワーでの再生
・汎用ビュワーでの再生

PC専用ビュワーでの再生について

PCの専用ビュワーは以下のページからダウンロード可能です。

■VANTRUEビュワー

その他の機能的には以下のようにドラレコのビュワーとしてはスタンダードなものでした。

・3カメラの同期再生~〇
・映像の拡大縮小~×
・地図への走行軌跡の表示~〇
・速度の表示~〇
・方位計の表示~×
・Gセンサーグラフの表示~〇
・再生速度調整~〇
・明るさの調整~〇

PC汎用ビュワーでの再生について

汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されている「フォト」「映画&テレビ」での再生も可能でした。

microSDでの録画時間について

「E3 Pro」の録画データサイズは以下の通りです。

・常時録画~1時間当たり14.3GB

microSDカードの容量は1TBまでサポートされていますが、25%程度はイベント録画の領域になっている筈ですので、50時間程度の録画データの保存が可能な計算です。

 地デジへのノイズの影響について

「E3 Pro」の単体使用では、アルファード+サイバーナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。

ラジオへのノイズの影響も確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置で状況は変わる事がありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

ドライブレコーダーのノイズ対策と、ノイズが少ないであろうドライブレコーダー
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「E3 Pro」の総評

最後に「E3 Pro」の総評です。

4Kドラレコとして、ナンバー認識精度や夜間の明るさ、WiFiモデルとしての使い勝手の面では充分ですが、録画視野角が狭い点、そもそも1カメラである点がネックです。

従って単体運用ではなく、既に360°モデルなどを別に取り付けているユーザーにおすすめの製品と言えそうです。

コメント

  1. より:

    ドラレコの製品選びにいつもこちらの記事を参考にさせていただいています。
    今現在単独の4台のドラレコを車の前後左右の窓に取り付けて使用していますが、前方用に取り付けている4K撮影のX4Sが経年劣化で時々撮影が止まるようになってきたうえ製造中止になってしまったので後継機をどうしようかと思っていたところへ今回のE-1Proの発売は私にとって願ってもないことです。
    1台のドラレコで前後左右の撮影が出来る機種は確かにコストをみれば割安かもしれませんが、本体が故障してしまえば全て駄目になるので割高になると考えて私は使用してません。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

      ガジェットが好きである程度自分でいじれる方はそうかも知れないですね。

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