※2021年3月8日更新～最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは！ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
日本メーカーのドライブレコーダーは、吸盤ではなく両面テープのマウントが付属する製品が主流…というよりもほぼ全てとなっており、一度取り付けた後は次回の機種変更までは取り外さない前提で作られています。
ただ、中には一台のドラレコを複数の車で使い回したい、または機種変更の際に両面テープの跡を剥がすのが面倒だ、などという理由から吸盤マウントを使いたい方も少なからずいらっしゃるようです。
そこでこの記事では、ドラレコを吸盤設置したい方向けに吸盤マウントのメリット・デメリットを解説した上で、①吸盤マウントのドラレコ、②両面テープドラレコ向けのアフターパーツの吸盤、についてご紹介します。
吸盤マウントのメリットとデメリット
まずは吸盤マウントのメリット・デメリットについて解説します。
吸盤マウントのメリット
吸盤マウントのメリットは想像に難くないと思いますが、主にこちらの２つのポイントかと思います。
・機種変更の際に両面テープの跡を処理しなくても良い
確かにこれは便利と言えば便利で、日本メーカーのハイエンド機のラインナップが少なかった日本のドラレコ黎明期である2014～2016年に掛けては、台湾規格（パパゴやHPなど）の製品で多く見られた仕様です。
特に強力な両面テープでフロントガラスに接着されたドライブレコーダーは、機種変更の際にマウントとテープの残りカスを綺麗に取り除くのにはかなり苦労します。
吸盤マウントのデメリット
海外ではいまだに吸盤マウントも人気があるようですが、吸盤マウントにはデメリットもあるので日本メーカーは扱っていません。
そのデメリットはこちらの通りです。
・足回りが硬い車、エンジンの振動が大きい車ではフロントガラスから伝わる振動が増幅され、映像がブレる事がある
・吸盤で充分な強度を確保するとかなり大振りになってしまい、見た目がスマートではなくなる上に運転の邪魔になるケースもある
・気候や車種などの環境によっては、運転中に吸盤が外れてしまう事もある
吸盤マウントを使用する際にはこれらのデメリットを良く理解した上で少しでも吸着力を上げる為に、事前にフロントガラスの脱脂を行い、汚れは念入りに取り除いておきましょう。
私は基本的には吸盤と両面テープの選択式の製品では両面テープモデルを選びます。
吸盤マウント対応のドライブレコーダー
先に説明したデメリットの存在により、ここでご紹介する吸盤マウント対応のドライブレコーダーは主に海外メーカーの製品となっています。
VANTRUEの吸盤マウント
VANTRUEは年間12万台のドラレコ販売台数を誇る中国のドラレコ専門メーカーで、数年前から日本市場でも人気ですが、このメーカーの製品は原則としてどの製品も吸盤マウントが付属し、両面テープマウントがOP扱いとなっています。
ドラレコとしての画質は、最近開発されたPCのビュワーによる補正で他社の追随を許さない状況になっていますので、基本性能も充分です。
ただし、このメーカーの両面テープマウントは走行中の脱落の報告もそこそこ出ているようで、私はOPの両面テープマウントでの運用をオススメします。
パパゴの吸盤マウント
一方で台湾メーカーのパパゴは基本は両面テープの設定ではあるものの、最近のほぼ全てのモデルで以下の2種類の吸盤マウントのうち、いずれか1つがオプションが選択可能です。
それぞれのマウントの適合モデルに関しては以下メーカーページでご確認下さい。
日本メーカーのドラレコに使用可能な吸盤マウント
初めに説明した通り、ケンウッド・ユピテル・コムテックなどの国内メーカーのドライブレコーダーには吸盤の設定はありませんが、ビートソニックから各メーカーのモデル専用の吸盤マウントが発売されています。
ケンウッドのドライブレコーダー用の吸盤マウント
ケンウッドのドライブレコーダーに対応する吸盤マウントは以下の「BSA02」という製品になります。
対応ドラレコは以下の5モデルです。
ユピテルのドライブレコーダー用の吸盤マウント
ユピテルのドライブレコーダーに対応する吸盤マウントは「BSA01」となります。
対応ドラレコは以下の通りです。
DRY-FH22／DRY-FH210／DRY-FH32GS／DRY-FH510GP／FH2000／DRY-FH52WG／ DRY-FH92WG／DRY-FH550WG／FH5000／DRY-FH72GS／FH2500／DRY-FH590WG／DRY-FH530GS／FH2300／DRY-FH211／DRY-FH511GP／DRY-FH23／DRY-FH52WGc／ DRY-FH330／DRY-AS350GS／DRY-FH97WGc／DRY-FH97WGd／FCW-L1／ZD600／ZD600WF／DRY-ST7000d／DRY-ST7000c／DRY-ST6000d／DRY-ST3000d／DRY-ST3000c／DRY-ST1500c／DRY-ST3000P／DRY-ST7100d／DRY-ST1000c／DRY-ST7000P／DRY-ST5000c／DRY-ST1000P／DRY-ST5000d／DRY-ST500P／DRY-ST1600P／DRY-ST3100P／WD200／DRY-ST700P／SN-ST50c／SN-ST50d／SN-ST5000P／DRY-TW8500d／DRY-TW7500d／DRY-TW7500dP／DRY-ST5100d／DRY-ST1100c／DRY-ST2100c／WD310／WD250S／DRY-ST1700c／WDT600／WDT500／DRY-TW8500dP／RA-DT600WGc／RA-DT500WGc／DRY-TW75d／DRY-TW73d／SN-ST51c／SN-TW9500d／SN-TW9500dP／WD260S／SN-TW77d／SN-ST5200d／Z830DR／DRY-TW8600d／DRY-TW7600d／DRY-TW7600dP／DRY-TW7550d／DRY-TW7600cP／DRY-TW7000c／DRY-TW8650c／DRY-TW8700d／SN-ST53c／SN-ST5300d／SN-ST52c／SN-TW83d／SN-TW9600d／SN-TW78d／WDT510c／Y-200R／
かなり数が多いですが、円筒タイプとマウントにGPSが内蔵されているモデル以外ならほぼ対応可能な印象ですね。
コムテックのドライブレコーダー用の吸盤マウント
コムテックのドライブレコーダーはマウントが大振りで両面テープの面積が広い為、取り外しの際には最も苦労するメーカーです。
頻繁にモデルを入れ替える私は絶対に純正の両面テープは使用しません。マウントの剥がれなさっぷりが「マジ勘弁！」ってレベルなので…。
コムテックのドライブレコーダーに対応する吸盤マウントは「BSA09」となります。
こちらの対応ドラレコは以下のモデルとなります。
HDRシリーズ HDR963GW／HDR953GW／HDR952GW／HDR-951GW／HDR852G／HDR-352GHP／HDR-352GH／HDR-351H／HDR-251GH／HDR-151H／HDR203GR／HDR203G／HDR103／HDR-202G／HDR-102／HDR-101／HDR-032GH／HDR001C
ZDRシリーズ ZDR026／ZDR025／ZDR-024CE／ZDR034／ZDR-024／ZDR-022／ZDR016／ZDR-015／ZDR-014P／ZDR-014／ZDR-012
issafeシリーズ DC-DR652／DC-DR651／DC-DR511／DC-DR501／DC-DR510／DC-DR500／DC-DR412／DC-DR402／DC-DR411／DC-DR401
板状マウントの「HDR-751G」などには対応していないようですが、その他の製品については最新モデルも含めて幅広く対応していますね。
ドライブレコーダーの吸盤マウントのまとめ
以上、吸盤対応のドライブレコーダーと、ケンウッド・ユピテル・コムテックのドライブレコーダーに対応する吸盤マウントについてご紹介しました。
吸盤マウントを使用する際はくれぐれもフロントガラスのメンテナンスを良く行い、事故の際にドラレコが吹っ飛ばないように注意して下さい。
（ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣）
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