「MDR-A001」「MDR-A002」の起動時の不具合調査

こんにちは！ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

9月から「MDR-A002」のコラボ企画を開始してから、何件かサポート案件を処理していますが、現在のところ解決不能な事例は出て来ていません。

ただし、１件のみ対処療法で症状の解決は出来ているものの、根本となる発生原因を特定出来ていない案件があります。

この件について、メーカー・工場側も原因を特定し、改善したい意向を示していますので、「MDR-A001」「MDR-A002」の使用時に以下のような症状が発生している方はこちらのメールアドレス宛にお知らせ下さい。

駐車監視モードからの復帰エラー

これは現在のところ、特定の車種・特定の構成でのみ確認されています。

対応と症状の改善

このケースの場合、原因がMDR-A002、iZONE、B40Aのいずれにあるか、また仕様の問題か個体の不具合であるかを特定する必要がある。

個体の不具合ではないと判断

MDR-A002とiZONEの別個体でテストするも改善されず、個体の不具合ではないと判断。

iZONEの仕様の問題ではないと判断

次にiZONEの仕様が問題である事を疑い、リレーを使ってiZONEをMDR-A002の駆動電流・ACC信号をiZONEを通さずに流す方法に変更。

それでも改善されず、iZONEの仕様が原因ではないと判断。

iCELLの仕様の問題ではないと判断

昇圧機構があるiCELLは、基本的には電圧は安定し易いが、エンジンONの瞬間のパススルー出力とバックアップ出力の切り替わり時において電圧が変動する事がある。

この要因を排除する為にiCELLのブートを遅らせて、エンジンONから10秒間はiCELLの安定したバックアップ出力を継続させる為にACCとiCELLの間にタイマーモジュールを入れる。

しなしながら、これでも動作は改善せず、iCELLの動作仕様が原因ではないと判断。

MDR-A002へのACCの信号の入り方を確認、MDR-A002の仕様と判断

一部国産の純ガソリン車では、セルモーターを回す際にACC系統の電力が遮断されるが、該当車両でも同様の現象を確認した。

このエンジンスタート時の一瞬のACC電圧の遮断が原因と判断し、MDR-A002へのACC信号の入力をタイマーモジュールで遅らせる。

これにより、対処療法的に症状を改善する事が出来た。

なお、別車種で似たような環境を作り出し、テストを行っても症状は再現出来ておらず、セルモーターを回す前後の、ACCのON→電圧遮断→ACCのONの一連の流れにおける、それぞれのタイミングが問題となっている可能性がある。

MDR-A002の仕様上の問題と仮定せざるを得ない状況だが、再現性に乏しく、改善が難しい状況。

コールドスタートから、エンジンを掛けても起動しない事がある

こちらはMDR-A002での発生事例の報告はありませんが、MDR-A001で発生したとのコメントを過去に頂いた事があります。

現在でも症状が再現出来る場合には、改めて原因調査したいと考えておりますので、こちらまでご連絡下さい。