※2026年3月30日更新:最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
ドライブレコーダーを使っていると、microSDカードの信頼性がいかに重要かを痛感すると思います。
録画が止まったり、突然カードが認識されなくなると、いざという時の証拠が残りません。
microSDカードは、単なる記録媒体ではありません。録画の安定性や信頼性を左右する、非常に重要なパーツです。
特にドラレコは、
- 高温環境(夏場の車内)
- 長時間の連続録画
- 頻繁な上書き
- 電源の瞬断(エンジンON/OFF)
といった、microSDカードにとって負荷の大きい条件で使われます。
そこで今回は、microSDカードメーカーの違いを整理したうえで、ドラレコ向けの「Endurance(高耐久)」モデルの考え方、そして開発の中で感じた“スペックだけでは見えない差”について、できるだけ分かりやすく解説します。
自社で半導体を作っているメーカーはどこか?
まず注目したいのは、NANDフラッシュメモリを自社で製造しているメーカーです。
代表的なのは以下のような会社です。
- Samsung
- Kioxia
- SanDisk
- SK hynix
- Micron
microSDカードの品質は、最終的なブランド名だけでなく、中に入っている半導体や制御の出来にも大きく左右されます。
Samsung(サムスン)
Samsungは世界最大級のNANDメーカーで、microSDカードも自社系の半導体を使った製品展開を行っています。
また、ドラレコや監視カメラ向けの高耐久モデルとして「PRO Endurance」を展開しています。
このカードは、LaBoon!!が企画・開発を主導したiRecoの推奨カードとしても指定しています。
Kioxia(キオクシア)
Kioxiaは旧東芝メモリで、日本を代表するNANDメーカーです。国内でも知名度が高く、フラッシュメモリ分野では重要な存在です。
SanDisk(サンディスク)
SanDiskは高い知名度を持つフラッシュメモリブランドです。
なお、2025年2月にWestern Digitalのフラッシュ事業は分離され、現在はSandiskが独立企業として展開されています。
SanDiskのドラレコ向け高耐久モデルには、「High Endurance」と、その上位にあたる「MAX Endurance」があります。
Micron(マイクロン)
Micronも世界的なNANDメーカーです。一般向けではCrucialブランドの方が知られているかもしれません。
外部調達型のブランドは何に注意すべきか?
一方で、microSDカードブランドの中には、自社で半導体を作らず、外部から部材を調達して製品化しているメーカーもあります。
たとえば、
- Kingston
- Transcend
- ADATA
- PNY
などは、製品によって採用部材や内部構成が変わる可能性があります。
もちろん、外部調達型だからすべてダメという話ではありません。
ただし、同じブランド名・同じ型番でも、ロットによって中身が変わる可能性がある点は意識しておいた方が良いと思います。
ドラレコ用途では「高耐久モデル」を優先したい理由
ドラレコは、スマホやデジカメとは使い方がかなり異なります。
- 常時録画で書き込みが長時間続く
- 炎天下では車内温度がかなり高くなる
- 毎日の運転で上書きを繰り返す
このため、一般的なmicroSDカードよりも、ドラレコや監視カメラ向けの高耐久モデルの方が向いています。
Enduranceモデルにもグレード差がある
ここは意外と見落とされがちですが、一口に「高耐久モデル」と言っても、実は中身は全部同じではありません。
たとえばSanDiskでは、
- High Endurance
- MAX Endurance
の2系統があり、MAX Enduranceの方が上位です。
一方、Samsungは「PRO Endurance」という1シリーズに集約されています。
つまり、
- 「Endurance」と書いてあれば全部同じ
- V30なら全部同じように使える
というわけではありません。
各社Endurance系の公開仕様を比較するとこうなる
以下は、各社が公表している256GBモデルの連続録画時間の目安です。
| 製品名 | 容量 | 公表されている録画時間 | 位置付け |
|---|---|---|---|
| Samsung PRO Endurance | 256GB | 最大140,160時間 | Samsungの高耐久主力モデル |
| SanDisk MAX Endurance | 256GB | 最大120,000時間 | SanDiskの上位高耐久モデル |
| SanDisk High Endurance | 256GB | 最大20,000時間 | SanDiskの標準的な高耐久モデル |
- いずれもフルHD録画前提の公表値です。
- 4K録画では録画時間は短くなります。
この表から分かるように、同じ「高耐久モデル」でもグレード差はかなり大きいです。
特にSanDiskは、High EnduranceとMAX Enduranceで差がはっきりしています。
V30カードなら何でもいい、というわけではない
microSDカードの説明を見ると、「V30」「U3」といった表示をよく見かけます。
これは動画向けの速度目安としては大事ですが、ドラレコではそれだけで十分とは言えません。
重要なのは、
- その場で録画できるか
- それを長期間安定して続けられるか
は別の話だということです。
短期間なら普通のV30カードでも動くことはあります。
ただし、ドラレコでは高温・連続書き込み・電源断が繰り返されるため、長期間の安定性までは別問題です。
開発の中で分かった「スペックでは見えない差」
ここは、私自身がiRecoの開発に関わる中で特に感じた部分です。
実際に複数のカードを使って長期間のテストを行うと、スペック表だけでは見えない差が出てきます。
たとえば、
- あるカードでは問題なく動くのに、別のカードでは録画が止まる
- フォーマットできない、または途中で失敗する
- 特定条件で本体が再起動を繰り返す
といった現象が、カードとの組み合わせによって発生することがあります。
つまり、ドラレコでは単純に「速度が速い」「V30対応」といったスペックだけでは判断しきれません。
ドラレコで本当に重要なのは「相性」と「検証」
ユーザー目線では、microSDカードに求めるのはベンチマークの速さではなく、
- ちゃんと録画が続くこと
- 急に認識しなくならないこと
- 必要な時に記録が残っていること
だと思います。
このため、ドラレコでは「理論上のスペック」以上に、「実際にその機種で長く動作確認されているか」が重要です。
メーカー純正カードが推奨されるのも、単に価格が高いからではなく、少なくともその機種で検証されているという意味が大きいと考えています。
結局どれを選べば良いのか?
私の考えでは、優先順位は以下の通りです。
- ドラレコメーカー純正カード
- Endurance系の高耐久モデル(Samsung PRO Endurance / SanDisk MAX Endurance / SanDisk High Enduranceなど)
- 自社で半導体を作っているメーカーの一般モデル
- 外部調達型ブランドの一般モデル
特にトラブルを避けたいなら、まずは純正カードを優先し、その次に高耐久モデルを検討するのが無難です。
まとめ
- microSDカードはブランド名だけでなく、中身や制御の違いも重要
- ドラレコでは一般用途よりも高耐久モデルの方が向いている
- Enduranceモデルにもグレード差がある
- SamsungはPRO Endurance、SanDiskはHigh / MAX Enduranceで考えると分かりやすい
- V30対応でも、長期間安定するとは限らない
- ドラレコでは相性問題が起こることがある
- 最終的には「その機種で検証されているか」が非常に重要



コメント
ドラレコ用で一番大切なのは、SDカードの用途として各メーカーが想定して出してるラインナップのうち、ドラレコ向け(HighEndurance)を謳ってるかどうかじゃないですかね?
次いで書き込み保証速度
前者は車内って過酷な高温に晒されやすい条件下でも動作を想定されてる事、後者はドラレコの画質や解像度、フレームレート等で変わるのでコレだけあれば平気ってのを一概には言えませんが、最大速度(UpTo〇〇MB/s)よりも下限がどれくらいってのが大切かなと
相性なければ不揮発メモリセルを自社製造してるとこが無難ってのはわからなくもないですが、不慮の事故の際の大切な証拠を保存するためってのを前提に考えるなら、ドラレコ向けってメーカーが想定している製品である事が大前提、次いで自分の使ってるドラレコに合わせた書き込み速度を満たせる商品であるか、これが先ではないかなと
メーカーが何処かや、使われてる不揮発性メモリが何であるかは好みや使用頻度などで選べば良いってレベルかと
使ってるドラレコの取説確認してカードの容量に応じて何時間録画できるかと車の年平均の運転時間、カードの保証期間で最低限これくらいってのを考える
そして出来るなら保証期間が切れたらカードが不具合起こしてなくても買い替え、コレがベストだと思います
そこまで突っ込んて書いてませんが、それは重要ですね。
特に書き込み速度と高耐久である点。