ワイパーの拭きムラやスジが残る時の原因と対策

雨の日のドライブはフロントガラスやサイドミラー、ルームミラーなど、全ての視界が悪くなり、事故率も上昇します。

出来れば車の運転は避けたいところですが、仕事や日常の買い物、家族の送り迎えをしなければならないなど、なかなかそうは言ってられない事情もあろう事かと思います。

今回は視界が悪くなりがちな雨の日に、少しでも安全に気持ち良く車の運転をする為に、最も重要度が高いフロントガラスやリアガラスのワイパーの拭き取り不良の原因と対策についてご紹介します。

ワイパーが劣化していると、事故を起こす危険性が上昇する

ゴムが主要素材であるワイパーは、車の部品の中でも比較的寿命が短い部類に入りますので、特に車のメンテナンスをディーラーに任せる訳でも、DIYで実施する訳でもない方は拭き取りムラによる視界不良に見舞われた事があるのではないでしょうか?

更に車や運転に関心がない方の場合には、拭きムラが発生していても気にならない、気にしない、という事もあるかも知れません。

ただし、雨の日は昼間でも暗くなりがちですし、雨粒による直接的な視界の悪化以外にも、路面からの光の照り返し、ワイパーのないサイドガラスやサイドミラーの水滴など、更に視界を悪化させる要因が発生します。

フロントガラスのワイパーの拭き取り不良に関しては、特に夜間になると対向車のヘッドライトや路面からの照り返し、または街灯などが乱反射して非常に危険な状態になる事もありますね。

正面すらはっきり見えないという…。

フロントガラスの視界が悪くなると、運転も疲れますし、事故を起こす確率も上がりますので、常にワイパーの状態には気を遣っておきたいところです。

あくまでもそうしたい、というだけで私が常にワイパーの状態を100%良好に保てているという訳では無いです。(笑)

ワイパーの拭きムラの種類

ワイパーは交換した直後でも拭きムラが発生する可能性はありますが、まずはワイパーを動かした際に発生する拭きムラの形について列挙しておきます。

①ワイパーの動きに沿ったスジが入る

②蜘蛛の巣状に拭きムラが出る

③水の流れた跡やウロコ状の模様などが浮き出てくる

④これらの減少が複合的に発生する

これらの写真を自分で撮影している私は、どんだけワイパーのメンテナンスをしてないんだ?って話ですね…。

一応言い訳をしますと、中途半端な間隔で洗車&コーティングをして、青空駐車でほとんど乗らない車だったりすると、定期的にメンテナンスをしたとしても、ものの2ヶ月くらいで上の画像のようになっちゃったりする事もあります。(笑)

ワイパーの拭きムラの原因

ワイパーの拭きムラには様々な原因が考えられ、複数の原因が影響している事もありますが、主に考えられるのは以下のような物です。

ワイパーの動きに沿ったスジが入る場合

以下の写真では全体的にスジが入り部分的にムラが大きくなっています。

このような症状が出た時には、改善し易い要因として「ワイパーとフロントガラスにゴミや落ち葉などの異物が挟まっている」可能性が挙げられます。

異物を取り除いたり、ゴムを濡れたクロスなどで拭いて汚れを落としても改善されない場合、ワイパーのゴムやブレードの劣化が考えられます。

ワイパーはゴムの部分をワイパーブレードでフロントガラス側に押さえつけながら拭き取りを行います。

ワイパーブレードは根元は金属ですがゴムを押さえつける部分は最近はプラスチックのものも増えていますので、熱や日光で少しずつ変形して劣化が進むと、フロントガラス面に対して均一に力が掛からなくなり、拭きムラが発生します。

蜘蛛の巣状に拭きムラが出る

以下のように蜘蛛の巣状に拭きムラが出る場合には、撥水系のコーティング剤をフロントガラスに施工している事が多かろうと思います。

ワイパーとブレードの状態、コーティングの状態がどれも良好であればこうはなりませんので、一旦キイロビンなどの油膜除去剤でコーティングを剥がしてみて、症状が改善されるのであれば原因はコーティング剤の劣化、改善されないのであればワイパーまたはブレードの劣化が考えられます。

しつこいフロントガラスの油膜取り おすすめの油膜の落とし方
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水の流れた跡やウロコ状の模様などが浮き出てくる

以下の写真のように水の流れたあとや、ウロコ状の模様が浮き出てくる場合には、油膜やミネラル成分の固着、またはその両方が原因であると考えられます。

この場合にはキイロビンなどの油膜除去剤を使用して、メンテナンスを行えば油膜は取り除かれます。

ただし、ミネラル成分はなかなか剥がれない事もありますので、キイロビンを手擦りで使用しても症状が改善されないならば、ポリッシャーを使用するかガラス用のコンパウンドを使うのも手です。

しつこいフロントガラスの油膜取り おすすめの油膜の落とし方
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この症状が改善された後に他の症状が出る可能性もありますので、その場合にはワイパーやブレードの劣化を疑う必要があります。

これらの症状が複合的に発生する

これらの症状が複合的に発生しているのが以下の画像です。

部分的にスジが入って拭き取れていなかったり、ウロコ状の模様が出ていますね。

実はこれは実験の為に意図的に2~3ヶ月放置した物なのですが、フロントガラスのコーティングを一度キイロビンで除去した後にボディにポリマー系のコーティングを施工しています。

フロントガラスには何ら撥水系などのコーティングを実施していない状態です。

ワイパーゴムかブレードも劣化している状態なので、スジも出ています。

何れにしてもこのような症状が見られたら、まずはキイロビンで油膜の除去を行い、スジが残るようであればワイパーゴムかブレードごと交換する必要があるでしょう。

この車については、後日フロントガラスのコーティング剤の実験に使用する予定なのですが、何もしない状態での油膜の付き方を見る為に放置してみました。

フロントガラスのコーティングは油膜の防止にどれほど有効なのか?
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ワイパーの拭きムラを改善する為の対策

既に発生してしまった拭きムラを改善するのは原因が特定出来れば簡単ですが、完全な特定はなかなか難しい部分があります。

なので、とりあえず簡単に出来る事から試してみるのが吉だと思います。

また、何れのケースにおいても油膜が原因であったり、撥水系のコーティング剤を使用していればその劣化なども考えられることから、まずはキイロビンで油膜やコーティング剤を除去してみるのがおすすめです。

キイロビンを使用して油膜を除去する方法については、以下の記事を参照してください。

しつこいフロントガラスの油膜取り おすすめの油膜の落とし方
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キイロビンで油膜を落としても症状が改善されない、または別の症状が発生した場合にはワイパーゴムかブレードの劣化が原因の可能性が高くなります。

お金を掛けずに簡単に済ませるにはワイパーゴムだけを交換すり方法が良いとは思いますが、ゴムが明らかに硬化していたり、部分的に千切れている場合は別として、原因がブレードにある可能性もあります。

また、ゴムの劣化が確定していてもブレードは劣化していない保証はありません。

一般的にワイパーゴムの交換時期は1年(ディーラーなどでは半年くらいで交換してるみたいですが)、ブレードは2年と言われていますので、以前ブレードを交換してから2年以上経過している場合、または交換時期が分からないのであれば、ブレードごと交換した方が良いかも知れません。

ワイパーの拭きムラを予防する為に

ワイパーの拭きムラが発生する原因は、主に油膜とワイパーブレード、ゴムなどの消耗パーツの劣化止まります。

現実的には消耗パーツの劣化は避けられませんが、ワイパーゴムについてはフロントガラスのメンテナンス状況で寿命が若干変わってくる事もあり得ます。

寿命を短くする為には常日頃からフロントガラスは砂ぼこりなどで汚い状態にしておき、ガラスが乾いた状態でワイパーを動かします。

また、洗車もせずにワイパーゴムに砂ぼこりやゴミなどが付着した状態にしておきます。

これでかなり寿命が縮みますね。(笑)

逆に寿命を延ばしたいなら、これと逆の管理をすれば良いという事です。

 

具体的には…

①こまめに洗車を行いフロントガラスを綺麗な状態に保ち、ワイパーゴムも軽く水洗いする

②フロントガラスに油膜が固着しないように、油膜落とし成分の入ったウォッシャー液を使う

③小雨でワイパーが滑らない状態の水玉しかフロントガラスに付着していない状態では、ワイパーの動作の速度を落とす

 

と言った方法が考えられますね。

ワイパーの拭きムラのまとめ

以上、ワイパーのメンテナンスをあまり積極的にやってないOmiが、自戒の念を込めてワイパーのメンテナンスについてまとめました。

汚い状態の車には出来るだけ乗りたくないですが、あまりメンテナンスの時間が取れないという事情もあります。

おそらく、一部の車好きで洗車が趣味のような方を除けば、これらのメンテナンス作業は面倒なだけで楽しいとは思わないでしょう。

…という訳で、多少メンテナンスをサボってもフロントガラスやワイパーの状態が悪くならない便利なアイテムを調査中です。

ワイパーブレードの交換方法
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(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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