※2023年5月11日更新:最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
360°ドライブレコーダーの認知度と普及率が高まった事で、このような製品を駐車監視にも使用したいと言う要望が増えているようです。
そこでこの記事では、動体検知による駐車監視が可能な360°ドライブレコーダーについて、いくつかご紹介します。
因みに動体検知は、動体を検知した後、製品によっては検知の数秒前から録画を行いますが、周囲の環境によっては検知しない事もありますので、LaBoon!!としては5fps程度のタイムラプスによる駐車監視モードを採用している製品をおすすめしています。

360°ドライブレコーダーの定義
一般的には360°ドライブレコーダーは、半天球・または全天球の魚眼レンズで撮影を行い、ソフトウェアで視点を変更できる製品を指しますが、この記事では実用上は360°モデルと同じ目的を達成できる、ほぼ全方位対応の3カメラ以上のドラレコも含めて360°ドライブレコーダーとして扱います。
カーメイト「DC4000R」
カーメイトの「DC4000R」は、フロント筐体に前方撮影用のスタンダード視野角のカメラと、360°カメラの2カメラ+セパレートのリアカメラを合わせた3カメラ構成の360°モデルです。
この機種は360°ドラレコとしてはナンバー認識も高く、動体検知による駐車監視にも対応している万能型と言えます。
ただし、バッテリー保護の観点から、3カメラによる動体検知は、最大で12時間までに制限されています。
従って12時間を超えるような駐車監視を前提とする場合には、別の製品がおすすめです。
※「DC4000R」は動体検知の感度が高く、当て逃げのみならずドアパンチなどを検知する信頼性は高めです。

セルスター「CS-361FHT」
セルスターの「CS-361FHT」は、一応360°ドラレコとしての括りで考えてはいますが、フロント筐体部分が通常の360°モデルのような天球タイプではなく、1つの筐体の前後に水平180°の広角カメラを配置する事で全方位の録画を行うモデルで、これにセパレートのリアカメラが追加された製品です。
フロントカメラの撮影範囲のイメージは、このような形になります。
昼間はやや白飛びが出易い傾向があるものの、夜間撮影能力では他社の製品よりも頭1つ~2つほど抜け出ており、価格帯を考えても本命と言える総合力となっています。
駐車監視については、以下の4つのモードから選ぶ事が出来ます。
・常時録画+衝撃検知
・動体検知のみ
・動体検知+衝撃検知
動体検知モードはサポートされているものの、「CS-361FHT」の駐車監視モードは、録画解像度が以下のように強制的に落とされてしまいます。
この解像度では当て逃げに遭ってもナンバーを読み取れない可能性が高いので、駐車監視が目的であれば他社製品を選びましょう。

ユピテル「Y-3000」
ユピテルの「Y-3000」は、スタンダードな箱型のフロント筐体+円筒型のリア筐体の前後にカメラの搭載する、珍しい1+2タイプの3カメラドラレコです。
従来型の3カメラドラレコは、3ピースのセパレート、またはフロントカメラ筐体の前後にカメラを搭載した2+1タイプが主流でした。
「Y-3000」ではリア筐体に2つのレンズを搭載する事で、運転の邪魔にならない位置にフロントカメラ筐体を取り付けられる上、取付の手間も通常の2カメラドラレコと変わらないというメリットも備えています。
録画視野角が前:水平138°、中:水平138°、後:水平128°と、特にインナーカメラの視野角を従来モデルよりも広げた事で、ドアパンチの撮影能力も高くなっている点が最大の特徴です。
駐車監視モードは手動切り替えの1fpsタイムラプス、動体検知モードに対応していますが、動体検知の感度が怪しく、ドアパンチは検知出来ない可能性があります。
ドアパンチ対策としての駐車監視を想定する場合には1fpsのタイムラプスも心許ないですし、他の製品を検討しましょう。
VANTRUE「N4」
VANTRUEの「N4」は「DC4000R」のような魚眼レンズは使用しない、スタンダードレンズの3カメラタイプのドライブレコーダーです。
本製品はフロント筐体の前後とリア用の筐体に、それぞれ500万画素・200万画素・200万画素のSONYのSTARVIS対応のイメージセンサーを搭載し、2.5K/フルHD/フルHDの高解像度録画を行います。
フロントカメラは2.5Kの高解像度録画を行いますので、ナンバー認識精度が非常に高い上、動画の明るさを自在に調整できるPCのVANTRUEビュワーを使って再生する事で、従来のドラレコの明るさの限界値を余裕で振り切る明るさを実現しています。
駐車監視の録画方式は次の3つから選択する事が可能です。
なお、ドアパンチ対策が目的であれば、動体検知では小さい動きに反応しなかったり、反応が遅れてしまう事がありますので、5fpsのタイムラプスモードでの運用をおすすめします。

VANTRUE「Element 3」
VANTRUEの「Element 3」は「N4」のWiFi対応の後継モデルと言った位置付けの同社としては最上位の最新モデルです。
本機はセンサーや録画仕様、駐車監視の仕様は「N4」とほぼ同等で、デザイン面やWiFi・リモコン・音声コマンドなどの操作性などの面で「N4」を改善したような特性のモデルです。
駐車監視の録画方式は次の4つから選択する事が可能です。
デザインのコンパクトさやWiFiアプリの利便性などの面では、確実に「Element 3」にアドバンテージがありますので、この部分にメリットを感じるなら「Element 3」を選びましょう。

VIOFO「A139」
VIOFOの「A139 3CH」もVANTRUEの「N4」と同様に魚眼レンズを使用しない、3カメラタイプのドライブレコーダーです。
こちらは「N4」とは異なり、3つのカメラが独立した3ピースセパレートタイプの3カメラモデルで、WiFi対応の液晶なしという構成となっています。
「N4」に比べると若干夜間の暗視が落ちる面もあるのですが、それでも他のドラレコと比べると群を抜いた明るさです。
駐車監視の録画方式は次の3つから選択する事が可能です。
ただし、動体検知モードは確実性に欠ける面もあるので、ドアパンチ対策であれば5~10fpsのタイムラプスモードでの運用をおすすめします。

VIOFO「A139 Pro」
「A139 Pro」は、「A139」のフロント筐体を4Kにバージョンアップした、上位互換の最新モデルです。
本機は、2022年に登場したSONYの4Kの最新センサー、STARVIS 2対応の「IMX678」を搭載した、業界唯一の超ハイエンドモデルで、ナンバー認識精度、夜間の明るさの面で「A139」を上回っています。
駐車監視の仕組みは、「A139」と同様に
次の3つから選択する事が可能です。
ただし、動体検知モードは確実性に欠ける面もあるので、ドアパンチ対策であれば5~10fpsのタイムラプスモードでの運用をおすすめします。

まとめ
以上、動体検知モードをサポートする360°ドラレコをいくつかご紹介しました。
走行中の状況証拠とのバランスをより重視する場合には「DC4000R」、より駐車監視を重視するなら「N4」「Element 3」、何よりも駐車監視を最大限重視したいなら「A139 Pro」を選びましょう。




コメント
DC4000と駐車監視ケーブル、iCELLの組み合わせで
購入を考えていましたが、ユピテルからY-3100が発売されのでこちらに変更しようと思っています。(iCELLは購入済み)
その場合オプションのマイクロ波センサーはあった方がいいですか?
あんとん様
当て逃げ対策としてはマイクロ波は一定の効果がある可能性がありますが、ドアパンチには反応しないかも知れません。
DC4000は動体検知の感度が高く、ドアパンチにも有効ですが、Y-3100の動体検知、マイクロ波による動体検知はどのような精度か未知数です。
※過去のマイクロ波による動体検知のテスト
https://car-accessory-news.com/swc295%E2%85%A1/#toc9
ご返信ありがとうございます。
Y3100が駐車監視が自動でできる様になったのと
新商品なので買いかなと思ったのですが、DC4000の方が性能は上ですか?
あんとん様
ナンバー認識精度と、ドアパンチの検知の精度の面ではDC4000Rの方が上であると考えられます。
ありがとうございます。
DC4000に決めます。
あんとん様
また何かございましたらご相談下さい。