【2024年版】誤報が多いレーダー探知探知機は使いたくない!? ユピテル・ブリッツ・コムテック・セルスターのレーダー探知機の誤報の傾向と対策のまとめ

※2024年3月9日更新:最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。

ネズミ捕りや固定オービスなどのスピード違反の取り締まりに使われるレーダーの周波数は、かつてはXバンドのみでしたが、数年前からスウェーデンのセンシス製の24.1GHz帯のKバンドレーダー波を使う取締機器が導入された事から、レーダー探知機各社もこの周波数を探知出来る製品を販売して来ました。

また、このセンシス製の取締機のひとつ、レーダー式小型オービスのMSSSでは、北海道などの一部エリアで従来とは周波数をずらしての取締りが行われていると報告されており、ユピテル・ブリッツ・セルスターの2023年モデルでは、この周波数も受信が可能と謳っている製品を販売しています。

それならMSSSの調整周波数に対応した製品を買えばよい!となりそうですが、実はこのMSSSの取締りに使用されている24.1GHz帯のレーダー波は、コカ・コーラ自販機の人感センサーにも使われており、一部のメーカーの製品以外はこの人感センサーのレーダー波を識別する事が出来ない為、市街地では誤報の嵐となってしまいます。

コカ・コーラの人感センサー自販機による誤報

最近の自販機は環境への配慮から人感センサーで電力を制御するタイプが普及しているようですが、コカ・コーラーアプリ対応の自販機はは全て人感センサーを搭載しているようです。

これらは24GHz帯の電波を飛ばして動体検知を行っているようですが、レーダー探知機が探知するKバンド24.1GHzと非常に近い周波数のようですので、レーダー探知機が取り締まりのレーダー波と誤認しやすくなっています。

因みにこの自販機のセンサーモジュールの種類は不明ですが、自販機に使われるドップラーセンサーは24GHz帯が一般的で、富士通では以下のようなセンサーコンポーネントを生産しています。

注3)デフォルトでは24.11GHz、24.15GHz、24.19GHzの3チャンネル対応となっております。
お客様のご要望に合わせて最大11チャンネルまでのカスタマイズ対応が可能です。

24.10GHzにもカスタマイズ出来そうですが、Kバンドの取締りレーダー波と周波数が丸被りする可能性もありそうです。

※日本で使用されているセンシスの小型オービスMSSSのレーダーモジュールの電波周波数は24.15GHzである模様です。丸被りする自販機の周波数もありますね。(最近ではMSSS側も周波数を調整出来る事が判明

こちらはレーダー探知機が自販機の動体検知用の電波を取締レーダー波と後にして警報している様子です。

ブリッツ(旧コムテック製品)は、24.15GHzの誤報切り分けを実装済みだが?

Kバンドの取締りに使われる24.15GHzはコカ・コーラの動体検知自販機や、マツダ車の後方検知に使われているものと同じらしく、電波を切り分けて警報するのが困難だった状況ではあるのですが、2021年世代のブリッツ(旧コムテック製品)の一部からは、自販機やマツダ車のレーダーを誤報として切り分けられるようになりました。

・TL311R/TL312R/TL313R:誤報切り分け実装済み
・TL311S/TL312S:誤報切り分け未実装

ただし、2023年モデルではMSSSの調整周波数に対応させた事で、再び誤報が増える結果となりました。

2024年3月時点での誤報チェックの結果

LaBoon!!では都内の周回路において、各社のレーダー探知機の誤報の出方を継続的にチェックしており、2024年3月時点での最新の結果は以下の通りとなります。

■10キロあたりの誤報回数

・ブリッツ2023年モデル:5.2回(2023年10月テスト)
・ユピテル2024年モデル:4.2回(2024年3月テスト)
・セルスター2021年モデル:8.6回(2021年9月テスト)

その他、誤報をカットするレーダー探知機の設定

2024年3月時点では前述のように各社とも24.1GHz帯の誤報のカットに関しては充分な対応がなされていませんので、少しでも誤報を減らしたければ以下の機能を活用する他はありません。

3社共通の誤報カットの設定

2024年3月時点では、3社ともに以下のような誤報カット機能を搭載しています。

・指定の速度未満ではレーダー探知の警報をカット
・レーダー探知機の受信感度を3~4段階の中から選択
・誤報のキャンセルポイントの登録

指定の時速未満ではレーダー探知の警報をカット

一つ目は指定の時速未満ではレーダー波探知の警報を全てカットする設定です。

ユピテルではこれを「ACC/SE」、ブリッツは「LSC」、セルスターは「L.S.C.」と呼んでいます。

【ユピテル ACC/SE】

【ブリッツ LSC】

【セルスター L.S.C.】

レーダー探知機の受信感度を3~4段階の中から選択

二つ目はレーダー探知機の受信感度を3~4段階の中から選択する設定項目です。

・ユピテル:シティ・エクストラ・スーパーエクストラ

※カスタム設定では、速度・感度を自由に組み合わせて調整出来ます。

・ブリッツ:LO・HI・S-HI・HYP

・セルスター:スーパー・ウルトラ・エクストラ

なお、ブリッツの場合にはこの4段階に加えて、更にXバンド/Kバンドを個別に2段階で感度調整が可能です。

また、3社とも感度の設定を速度に応じて自動で変更するシステムがあり、速度が上がれば上がるほどレーダー探知の感度を上げるような設定も可能になっています。

誤報のキャンセルポイントの登録

3社ともに警報をキャンセルするエリアを手動で登録する事が可能です。

それ以外にもユピテルは別の日に同じ位置で警報が鳴ると、その場所は自動でキャンセルポイントとして登録される機能があります。

【ユピテル Iキャンセル機能】

ブリッツのモデルでは警報中に手動でキャンセル操作を行う仕様となっています。(もともと誤報が少ないので問題なし)

セルスターにはこのようなキャンセルポイントの抽出機能は表向きはありません。(内部的にはあるかも)

誤報が多いと本物の取締に遭遇した際に減速出来ないかも…

私自身は以前はユピテル派でしたが、この2年位はKバンドの誤報切り分け機能が実装されているコムテック→ブリッツの製品をメインで使ってきました。

ところが、ブリッツ製品もMSSSの調整周波数に対応した事で、旧来のモデル同様に誤報が増えてしまい、一方でユピテルの2024年最新モデルでは従来機よりも誤報が軽減されている事が確認されています。

実機レビュー【2024年モデル】と評価 ユピテルのMSSS受信性能30%UPの2023年モデルレーダー探知機
...

また、ユピテルの2024年モデルでは、MSSSの受信距離が従来機の1.3倍と謳われており、これを前提に考えるのであれば、2024年3月時点ではユピテル製品を選んだ方が取締回避率は高くなるであろう、と言うのが最近の私の見解です。

ただし、これらの製品であっても体感的には誤報はかなり多いので、私はネットでの情報共有機能が強力なスマホアプリと併用しています。

レーダー探知機はGPS非対応で受信時に警報を鳴らすだけのシンプルなモデルが望まれているかも
...

可能な限り取締回避率を上げたい場合には、ユピテル製品+スマホアプリを併用される事をおすすめします。

実機レビュー【2024年モデル】と評価 ユピテルのMSSS受信性能30%UPの2023年モデルレーダー探知機
...

コメント

  1. コムテック初購入 より:

    こんにちわ。初めてコムテック購入しましたが、誤警報が多いです。
    バグなのか、何も無いところでレーダー受信し
    その後は、レベル4レベル3で受信したままになります。
    再起動でも同じく受信したままの時があります。自宅駐車場では鳴らないのに鳴り続けるそれが嫌ですね。

  2. ひらやん より:

    こんにちは^^
    704Vの記事の件ではありがとうございました

    やはり、セルスター自体から何かしらのノイズが発生して
    それをコムテックが拾うってパターンですね

    セルスターは強烈なノイズを出してるのに自分は知らんぷり・・・・
    かなり感度を絞ってる気がするのですが・・・
    近くでよくステルス取締りやってますがセルスターはユピやコムが反応する場所に
    近づいても無反応って場合が基本ですしいわゆる誤警報もセルスターはほとんど
    通常警報でなくステルス警報ばっかのような印象を受けるのですがね・・・
    また、セルスターのアシュラリンク警報を発した場合や天気情報画面に切り替わると
    かなりの確率で誤報してました(この場合はユピテルも・・・)
    そんなことないですか?

    今は、フェライトコア施工も多少は関係あるとは思いますが
    一番大きな要因は電源配線だと思います

    私の場合は、3機種ともシガー配線なのですがその場所を2又等を使用して
    それぞれ離したりしたら今は本当に誤警報はほぼ無くなりました
    (あれだけ誤報の嵐だったんですが・・・)

    最後に取締件数の違いはやはり踏切ポイントのカウントを変更しただけの話みたいですね
    903VSと併用して使用しましたが取締りポイントの違いは全く感じられなく
    お互い同じ場所を登録・警報するようなので・・・
    703Vから機種変更しましたがなんかだまされた感じです・・・^_^;

    以上、失礼しました

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      ひらやん様

      厳密には分からないのですがセルスターのレーダー探知器が何かの動作、(こちらで見る限りはNシステムや事故ポイントなど様々で特定出来ません)で誤報がなっているようです。
      検証は難しですね~、感覚や印象もありますし(笑)」

      併設する場合には電源も本体位置も出来るだけ離してノイズ対策をするのが今のところ考え得る最良の策でしょうね。

      因みにコムテックの共有ポイントの更新は体感出来ましたか?私の場合は過去に共有ポイントに設定されていた場所が削除されていました(多分)
      この共有ポイントの精度で信頼性が大きく変わりそうですが、これもユーザーからは検証できないんですよね…残念ながら

      • ひらやん より:

        こんにちは

        間違ってたらすいません
        取締共有システムは確かレーダー波を受信したらサーバーへ自動で登録されると思うのですがリアルタイムに警報するために何時間後には削除されるというイメージなんですが違いましたかな?

        一旦サーバーに自動登録されてもその後同じ場所でレーダー波を受信し情報更新しない限り削除される…鮮度重視みたいな

        あくまで今やってるかもよ!ってのを知らせるのが取締共有システムだと思いますが違ったかな?

        ぶっちゃけ取締共有システムに活用出きるのはレーダー波受信する取締りなんでレーダー探知機積んでるなら当然普通受信すると思うのであまり意味ないような…ステルス取締りには有効かもですね

        以上、失礼しましま(^_^)

        • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

          ひらやん様
          確かにアップされている動画では2014年モデルのZERO94VSと同じ仕様でリアルタイムになっているようですね。
          最近自宅の近くで共有ポイントがあるのに気が付いて見に行ったのですが、ここはやらんでしょ?という場所でした(笑)

          仰る通り、他車が探知した地点なら自分の端末も警報を出すでしょうから、有効なのはステルスだけになるかも知れませんね。

  3. とおりん より:

    はじめまして。
    コムテック ZERO 100lを使用していますが、
    高速でマツダ車の後ろにつくとBSMの影響で警報が鳴りっぱなしになります。
    VWやAudiの後ろでもよくあります。
    Kバンド 24.1Gへの反応のようです。
    Webで調べても同様症状の記事が少しはありますが
    もっとたくさん騒がれててもおかしくないレベルです。感度の個体差なのか??
    サービスセンターに問い合わせると、どうしようもないとのこと。
    新製品の105lではKバンドのON/OFF可能とあったので
    センターに確認したところ、レーダー完全OFFのモードで可能とのこと。
    それでは使えないとおもいました。
    管理人様 なにかよいアドバイスはありませんでしょうか?

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      とおりん様
      コムテックのレーダー探知機は全般的に誤報に対しての対策が不充分で、逆に感度の高さを売りにしているところもありますね。
      残念ですが、これはレーダー探知機のプログラム上の問題なので、誤報を無くす方法は思いつきません。

  4. カネダ より:

    レーダー探知機の誤報が増えすぎるのであればセンシス製Kバンドへの対応は完全に諦めてセルスター製品にするという選択肢も出てきますね。

    管理人様は性能比較を重要視されているため誤報カット機能をオフにしているとのことですが、実際に取り付けた時にバンバン誤報が鳴るようだとある程度の誤報カット機能を使わざるを得ないと思います。
    その設定で万が一期待していたほどの検知が出来ないと思うとなかなか購入に踏み切れないですね。

    もし宜しければ、おススメ機種における誤報カットのおススメ設定なを教えていただきたいです。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      カネダ様
      >センシス製Kバンドへの対応は完全に諦めてセルスター製品にするという選択肢も出てきますね。
      TV局みたいに大きなスポンサーがつけば、誤報の頻度と人間の反応の相関関係を統計データから分析できそうですよね。
      こういったデータが無い限りは個々のユーザーの好みとしか言いようが無いんですよね(笑)

      機能面からのおすすめ機種はLS700ですが、この機種の場合には誤報と警報距離のバランスを考えればL2以上を警報(100~120m手前での警報になることが多い)、多少誤報が多くても長距離から警報(最大で200m超)させたいなら感度最高のスーパーエクストラです。

      MSSSは50m手前付近では測定が終わっている可能性が高いので、100~120m手前の警報で間に合うかどうか?それなら余裕をもって200m手前から警報させるのか?
      誤報に対する感じ方は人それぞれなので、どちらを選ぶかは好みですね…。最近の私は感度最高のスーパーエクストラで使ってますので、この設定でうるさいなら誤報カット機能で少しずつカットしていく方法をおすすめします。

      ユピテルの調整はアナログ的?に段階的に感度が変わる気がしますが、コムテックは感度を落とすといきなり無反応になったりしますね。やはりこういった部分でもユピテルの方が洗練されていると思います。

  5. 水野 より:

    昨夏、セルスターのW86LAからユピテルのZ200Lに変更しました。
    いつも通る場所にコカ・コーラの自販機があるのですが、自動キャンセル機能があるはずなのにそこだけは反応するんですよね(他はちゃんとキャンセルしてくれるのですけど)。
    何か自販機自体に違いがあるのでしょうか。
    また、ドライブ中の1本道で前にマツダのCX-3が走っていて、これも反応しまくりでした。
    逃げようにも脇道は無し、車間を開けようにも自車の後ろもかなりの台数で閉口しました。
     ※前のCX-3がやっといなくなったと「ホッ」としたのもつかの間、また別のCX-3が…(笑)

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      水野様
      ユピテルの自動キャンセルは2度通過しただけ…と言う条件以外に、本物の取り締まりをキャンセルしない為の何かの要素が存在するのかも知れませんね(電波の強度など)
      マツダ車の後方ミリ波は探知機殺しですよね(笑)

タイトルとURLをコピーしました