ドライブマン 1080sαの評価、レビュー

前回のアサヒリサーチ、ドライブマンシリーズ「GP-1」に引き続き、「1080sα」を使用してみましたのでドライブマン「1080sα」のレビュー、評価を行います。

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これまでのアサヒリサーチのドライブレコーダーの印象等については、「GP-1」のレビューページに記載しています。

■ ドライブマン GP-1の評価、レビュー

アサヒリサーチのドライブマンシリーズと言えば、2014年以前の国内ドライブレコーダー市場の黎明期に抜群の人気と信頼度を誇っていたドライブレコーダーです。

かく言う私自身も、初めてドライブレコーダーを購入する際に当然の事ながらドライブマンシリーズを候補に考えていました。

結局のところフロントリアのドライブレコーダーを同時購入の際に、とある事情から(妻に知られると嫌味の一つや二つ言われると考えた)液晶なしのコンパクトなモデルを選ぶ必要があった為、ドライブマンの購入には至りませんでした。

ドライブマンシリーズについてはこのサイトでもメーカーや機種の紹介ページは設けていたものの、HDRやWDRなどの逆光補正機能を搭載してませんでしたので、気にはなっていたのですが、比較ページには掲載していませんでした。

今回、数年の間気にはなっていたドライブマンシリーズを使用してみましたので、使用感やおすすめポイントなどを説明します。

「1080sα」は「GP-1」よりも優れている部分がある

発売時期が「GP-1」の方が新しく、アサヒリサーチの公式サイトにも「GP-1」が最上位モデルとの記載がありますが、「1080sα」の方が性能が下か?と言えば実はそんな事はありません。

似たようなスペックのこの2モデルですが、特徴を一言で表現するならば「GP-1」は多機能、「1080sα」は高性能と言ったところだと思います。

スペック表での比較だと、「1080sα」の高性能ぶりは分からないのですが、両方使用してみた分かったのが、おそらくですが「1080sα」の方はGPSユニットを外付けにしている事で、内蔵モデルの「GP-1」よりも画質が良いという点です。

サイズ的にも敢えてGPSユニットを外している事で軽量コンパクトになっています。

2K画質のモデルの中では最もコンパクトなモデルではないでしょうか。

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特性は異なるこの2モデルですが、ざっくり捉えると以下の3モデルが競合モデルとなります。

1⃣PAPAGO! GoSafe 520

2⃣HP f530g

3⃣KENWOOD DRV-610

Driveman 1080sα
15.04発売
2304×1296/30fps
1920×1080/45fps
LED信号対応
録画視野角 水平115°
付属microSDなし
microSD最大64GB
GPSはOP
GPS-1A
駐車監視
タイムラプス
自動/手動
専用ケーブル同梱
バッテリーあがり
防止機能なし
3時間駆動
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アサヒリサーチの公式サイトにも、「1080sα」は画質重視と謳われているのですが、最上位モデルの「GP-1」と比較してみて、かなりの差を体感する事が出来ました。

 

「GP-1」に関してはヒューレットパッカードの「f530g」と、画質面では「僅差」という評価をしたのですが、「1080sα」は「f530g」の画質のレベルを大きく上回っています。

明るさと鮮明さで「f530g」を大きく上回る

下の動画は「1080sa」と「f530g」を10秒ごとに交互に再生しています。

 

具体的には明るさと、鮮明さという部分になるのですが、上の動画を見て頂ければその点は伝わるかと思います。

「f530g」の方は「1080sα」と比べると細かい部分がややぼんやりしているように見えてしまいます。

ここまでハイレベルだとPAPAGO!の「GoSafe 520」とじっくり比べてみたくなりますね。

 

「GoSafe 520」と比較すると、鮮明さでは「GoSafe 520」の方がやや上、明るさでは「1080sα」の方が上という印象です。

確かなのは画質面では「GoSafe 520」と「1080sα」は僅差ですが、「1080sα」と「f530g」には大きな開きがあるというところです。

文字の認識率も「f530g」よりも高い

鮮明な動画と言えば、車のナンバーや看板や標識などの文字の認識率が気になるところですが、この点に関しても「1080sα」は「f530g」よりも優れています。

 

逆光補正をしていないのに、「f530g」よりも白飛びしない

「GP-1」に関してはトンネル出口などのシビアコンディションでは他のモデルよりも白飛びが顕著に感じられたのですが、「1080sα」の方は同様に逆光補正をしていないのにも関わらず、「f530g」よりも白飛びが少ないです。

 

逆光補正の強さは、動画の明るさや鮮明さと反比例する傾向がありますが、この4機種を補正が強い順に並べると「DRV-610」>「GoSafe 520」>「1080sα」>「f530g」となります。

「f530g」は補正は弱めだが、画質は良いという認識でしたが、「1080sα」は補正を入れずにカメラの基本性能の部分で対策を施している為、補正なしでも見易く画質も高いレベルを保っているようです。

「f530g」でいうところのWDRがどのような処理をしているのかが分からないのですが、複数の画像を合成するHDRと違って、WDR自体が明確な定義のある補正処理ではありませんので、「f530g」のWDRはソフトウェアによる処理をしていないのかも知れません。

そう言った意味では「1080sα」は敢えてWDRと謳っていないだけで、他社で言うところのWDRと同等以上のハードウェア的な対策がなされているとも言えるでしょうか。

夜間に関しても最も明るい「1080sα」

昼間もさることながら、夜間も「1080sa」の動画は秀逸の一言です。

 

特に夜間の屋内駐車場では最高のパフォーマンスを発揮しています。

光の少ない状態での文字の認識率は「1080sα」と「GoSafe 520」がほぼ同等>「f530g」、かなり後れて「DRV-610」と言ったところだと思います。

インターフェイスはシンプルで分かり易い

「GP-1」と同様に「1080sα」のインターフェイスもとてもシンプルで分かり易い仕様となっていますので、説明書をみなくても基本操作に迷う事はないかと思います。

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動画の視聴はテレビでも可能

動画の視聴に関しては、HDMI端子を介してテレビやパソコンに接続して視聴する事が可能です。

 

この点は「GP-1」と同様ですが、「1080sα」にはAV端子が付属していない点が異なります。

因みに、本体側の動画視聴モードには再生速度が0.5~6倍速、逆再生も0.5~6倍速の中から本体のボタンで随時変更が可能です。

この辺り、かなりユーザーの使い方を考えて作られているようですが、使った事がある人以外にはなかなか伝わりにくい部分だと感じます。

ACアダプタ・HDMIケーブルはこちらのフルセットに含まれています。

オプションの偏光フィルターが取り付け可能

アサヒリサーチのドライブマンシリーズには、フロントガラスへのダッシュボードなどの映り込みを軽減する為の「偏光フィルター」がオプションで用意されています。

偏光フィルターの効果は取り付ける車の環境にもよりますが、こちらでは充分な効果が確認出来ています。

 

ミラーの裏に隠れるコンパクトサイズ

「GP-1」の方はオールインワンモデルで横幅がかなり広いですが、「1080sα」はスリムな縦長タイプで、マウントから真下に垂らすタイプなのでミラー裏への取り付けも容易です。

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3芯ケーブルのコネクタをそのまま挿してしまうと、ケーブルが下に向かって垂れる形になってしまいますが、シンプルセット・フルセットに付属しているL字変換コネクタを中継させることで上向きに変更する事が出来ます。

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「1080sα」の残念なポイント

画質的にはかなりレベルの高い「1080sα」ですが、2点ほど残念な点があります。

駐車監視は3時間のタイムラプス

画質の面では昼・夜・逆光下というシチュエーションを問わず、安定して高いパフォーマンスを発揮する「1080sα」ですが、駐車監視に関しては3時間の1fpsタイムラプスモードのみとなります。

 

1fpsでmicroSDカードの容量を節約出来るというメリットもありますが、駆動時間が3時間まででバッテリー保護機能が無いという点が残念なポイントです。

本気で長時間録画を行うのであれば、モバイルバッテリーでの常時録画なども視野に入れた方が良いかも知れません。

オプションが豊富だが、何がなんだかよく分からない

これはユーザーの視点で最も強く感じる部分です。

アサヒリサーチのドライブレコーダーは高性能・多機能なのは間違いありませんが、オプション製品の適合表や一覧表が無い為、シンプルセット・スタンダードセット・フルセットの全容が極めてつかみにくいです。

あまりにも訳が分からなかったので、こちらに表をつくってまとめています。

■ アサヒリサーチのドライブレコーダー

ドライブマン「1080sα」の総評

「1080sα」を競合モデルと比較して相対的に評価すると、以下の表のようになるかと思います。

メーカーアサヒリサーチパパゴヒューレット
パッカード
ケンウッド
機種Driveman
1080sα
Driveman
GP-1
GoSafe
520
f530g
DRV-610
画質精細感★★★★★
★★★★
★★★★★
★★
★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★
★★★★★
滑らかさ★★★★★
★★★★
★★★★★
★★
★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★
★★★★★
★★
明るさ★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★
★★★★★
★★★★
★★★★★
★★
逆光補正能力★★★★★
★★
★★★★★★★★★★
★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★
駐車録画利便性★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★
★★★★★
★★★★
★★★★★
★★★★
信頼度★★★★★
★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★
★★★★★★★★★★
★★★★★
総合点49点49点54点44点47点

画質の面では「GoSafe 520」に次ぐ精細感と、昼夜を問わない明るさはNo.1だと思います。

夜間の使用が多いという事であれば、「GoSafe 520」ではなく、こちらを選択するのもアリだと思います。

ただし、駐車監視に関してはバッテリー保護機能が無い為、バッテリーが弱っている車の場合は注意が必要だと思います。

アサヒリサーチのドライブレコーダーはモノは良いですし、全てを専用設計にこだわっている部分は高評価なのですが、逆にその部分が伝わりにくく一般ユーザーから見ると取っ付きにくく感じるところでもあります。

5分でおすすめのドライブレコーダーを教えてくれと言われると、やはりケンウッドやパイオニアの製品をおすすめしたくなりますが、説明時間を15分貰えるなら、使用条件を確認してドライブマンをおすすめします・・・というようなところがドライブマンの特徴でしょうか。

地味ですが中身はかなり秀逸です。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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